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実質的支配者の確認方法

1か月以上前に更新

利用者確認のお手続きの中で、一部のお客様は「実質的支配者」のご報告が必要です。この記事では、実質的支配者の概要やその特定方法についてご説明します。

実質的支配者とは?

日本の「犯罪による収益の移転防止に関する法律」において、「実質的支配者」とは、法人の事業経営を実質的に支配することが可能な者を指します。法人の名義上の代表者だけでなく、議決権の保有割合やその他の手段を通じて法人を実質的にコントロールする個人を特定することを目的としています。

原則として、実質的支配者は自然人(個人)である必要がありますが、国、地方公共団体、人格のない社団または財団、上場会社およびその子会社など、特定の法人格を有する主体も含まれます。

病気等により、実質的に支配する意思または能力を有していない、または業務執行を行うことのできない個人の方は実質的支配者に該当しません。

実質的支配者の特定

お客様の法人種別によって特定方法が異なります。

株式会社、有限会社、投資法人、特定目的会社等(資本多数決法人である場合)

  1. 議決権の50%超を直接または間接に持つ個人はいますか?

    • はい → その個人を「過半数株主」としてご報告ください。

    • いいえ → 次へ

  2. 議決権の25%超を直接または間接に持つ個人が複数いますか?

    • はい → それらすべての個人を「25%超株主」としてご報告ください。

    • いいえ → 次へ

  3. 出資、融資、取引その他の関係を通じて事業活動に支配的な影響力を持つ個人はいますか?

    • はい → それらすべての個人を「支配的な影響力を持つ者」としてご報告ください。

    • いいえ → 次へ

  4. 法人を代表し、業務を執行する個人は誰ですか?

    • それらすべての個人を「代表取締役」「代表執行役」等としてご報告ください。

合名会社、合資会社、合同会社、一般社団・財団法人、公益社団・財団法人、学校法人、宗教法人、医療法人、社会福祉法人 等(資本多数決法人でない場合)

  1. 法人の収益または財産の50%超の配当を受ける権利を持つ個人はいますか?

    • はい → その個人を「主要な収益受取者」としてご報告ください。

    • いいえ → 次へ

  2. 法人の収益または財産の25%超の配当を受ける権利を持つ個人はいますか?

    • はい → それらすべての個人を「主要な収益受取者」としてご報告ください。

    • いいえ → 次へ

  3. 出資、融資、取引などで、法人の事業活動に支配的な影響力を持つ個人はいますか?

    • はい → それらすべての個人を「支配的な影響力を持つ者」としてご報告ください。

    • いいえ → 次へ

  4. 法人を代表し、業務を執行する個人は誰ですか?

    • 代表者を「代表理事」「代表社員」等としてご報告ください。

間接的な議決権の保有

複数の中間法人を介して議決権が保有されている場合でも、最終的な自然人まで遡って確認する必要があります。例えば、個人がA社の議決権の60%を保有しており、A社がB社の議決権の40%を保有している場合、その個人はB社の議決権を間接的に40%保有しているとみなされます。

実質的支配者が複数いる場合

複数の個人が議決権の25%を超えて保有しており、かつ50%を超える議決権を持つ個人がいない場合は、原則としてそれらすべての個人が実質的支配者となります。この場合、特定されたすべての実質的支配者についてご報告いただく必要があります。例えば、AさんとBさんがそれぞれお客様の会社の議決権の30%と35%を直接保有しており、他に50%を超える議決権を持つ個人がいない場合、AさんとBさんの両名が実質的支配者として報告の対象となります。

実質的支配者の特定についてわからないことがあるとき

実質的支配者の特定や報告に関してご不明な点がある場合、または判断に迷う場合には、弁護士などの専門家にご相談いただくことをお勧めします。

なお、弊社では、実質的支配者の特定に関する具体的なご質問にはお答えできないことがありますので、あらかじめご了承ください。

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